大手不動産投資会社のメリット①取り扱い物件や実績が多い

大手の不動産投資会社は日本全国に支店などを構えており、それらが集めた物件情報を一括して管理しています。そのため、取り扱い物件数が豊富で、希望する条件に出会う確率が高くなるという点が大きなメリットです。

取り扱い実績も豊富なので、取引履歴のある顧客情報も大量に蓄積されています。それらを求めて購入希望者や売却希望者が次々と集まるので、新しい情報も常に入ってきます。規模が小さいとマンションやアパート、戸建て住宅など得意とする物件の分野がある程度限られますが、そうした物件の種別もある程度カバーできる傾向が高いといえるでしょう。

地場の不動産会社が、取扱件数で大手の不動産会社に勝つことはなかなかできません。取り扱い物件種別も得意分野ごとに分かれているケースが多いです。

大手不動産投資会社のメリット②ネットワークが広い

実績が豊富な大手の不動産投資会社の多くは、他社とのネットワークも整っています。自社取り扱い物件に限らず情報を得られるため、日本全国の物件情報をいつでも得られるというメリットがあります。

一方、地場の不動産会社では、エリア外の情報があまり得られません。その分、特定の地域に特化しており、売却希望者や購入希望者と直接交渉して得た生の情報が豊富です。

大手不動産投資会社のメリット③契約がスムーズ

大手不動産投資会社は社員数が多いため、契約手続きがシステマティックにマニュアル化されています。個人の能力不足によるミスが起こりにくいため、スムーズに契約手続きを進められるというメリットがあります。

地場の不動産会社はそうした契約手続きに関してマニュアル化されていないことが多く、個人の能力によって対応力が変わってくる可能性があります。

大手の不動産投資会社のデメリット①価格交渉が難しい

メリットの多い大手不動産投資会社ですが、デメリットもあるので注意が必要です。

投資用不動産購入では、キャッシュフローをよりよくするためにできるだけ価格を抑えられるよう交渉しますが、大手の不動産投資会社はあまり交渉の余地がありません。担当者個人の裁量範囲が限られており、上司や会社の意向に沿って価格を判断しなければならないためです。

仲介手数料を多く確保するため、あまり値引き交渉に応じないというスタンスの会社もあるようです。このスタンスは会社の方針によっても変わるので、一応、交渉はしてみましょう。

知名度が高い会社だと物件情報が広く出回りやすく、購入を希望する顧客数が多いため、より有利な条件で契約する購入希望者が優先されやすいという背景もあります。値引きを希望する購入希望者より、売り出し価格で即決する購入希望者が優先されるのは当然のことです。

1人の担当者が抱える顧客数も多いため、要望へのきめ細かな対応もあまり期待できません。

大手の不動産投資会社のデメリット②地元とのつながりが薄い

大手の不動産投資会社なら日本全国の物件情報が得られますが、特定の地域に関する密度の濃い情報はあまり期待できません。特に支店などがない地域では、地域性を含めたきめ細かな情報が期待できないというデメリットがあります。

そうしたエリアでは、地域情報に特化した地場の不動産会社が有利です。進出予定のエリアによっては、そうした会社に相談することをおすすめします。

まとめ

投資用物件の数や種類が限られる地方でマンション投資をする場合、そのエリアに特化した地場の不動産会社に相談するという手もあります。その場合、マンションに特化した不動産会社を選びましょう。しかし、一定の賃貸需要が見込める都市部でマンション投資を始めるなら、物件情報が豊富な大手の不動産投資会社に相談することをおすすめします。

「このエリアはファミリー層に人気」「ここに大学のキャンパスが新設されたから、単身向けマンションの需要が見込める」など、エリアによって賃貸需要は異なります。特定の会社が撤退することで、急激にそのエリアの賃貸需要が減ることも少なくありません。不動産会社からの情報をうのみにせず、自分なりに裏付け調査することが大切です。

このように、購入したい物件や重視するポイントによって、相談に適した不動産会社の規模も違ってきます。物件購入予定のエリアや築年数、間取り、それに応じたターゲット層などを整理し、自分なりに狙いたいマンションの条件を決めて、それに合った不動産会社に相談しましょう。