サラリーマンが副業で不動産投資を行う際に心がけるべきこと

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サラリーマンが副業で不動産投資を行う際に心がけるべきこと

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働き方改革の流れを受けて副業を認める企業が増えてきた一方で、未だ社員の副業を禁止している企業も少なくありません。本業へ支障が出ることを防ぐためです。毎月一定の給与を支払っていることを考えれば、本業に支障を出して欲しくないという企業の立場も理解できます。

そうした背景の中で、サラリーマンが副業として不動産投資を行うためには何を心がけるべきでしょうか?

サラリーマンが行う副業には実にさまざまなものがありますが、不動産投資はその中でも人気がある副業の1つです。

不動産投資は金融商品を購入するだけの資産運用と違って事業性があり、しっかりとした事業計画に基づいて取り組めば比較的ローリスクで安定した収入が期待できます。また、管理会社など外部の委託先をうまく使えば、常に業務が発生するわけではないので、本業との両立が可能です。

日本国憲法第22条には職業選択の自由がうたわれており、基本的に従業員の労働時間外の行動を企業が縛り付けることはできません。できたとしても、たとえば今なら「勤務先の福祉施設で利用者に感染を起こさないよう、大規模なイベントへの出席を控えてもらう」といったような限定的なものです。

ただ、厚生労働省の示しているモデル就業規則を見ると、「許可なくほかの会社等の業務に従事しないこと」という一文があります。本業に支障が出たり競合他社にノウハウが漏れたりすることを恐れ、この一文をそのまま採用している企業が多いのが現状です。

不動産投資は常に業務が発生する業種ではないため、そもそも副業とみなされないケースも多いのですが、こうした就業規則がある企業では、不動産投資も副業であるとして問題視される可能性があります。

もちろん不動産投資のために有給休暇の範囲以上に休暇を取得したり、会社の業務中に不動産投資にまつわる連絡や業務をしたりするようなことがあれば、問題視される可能性が高くなります。

さらに勤務先の顧客リストや取引先情報などを不動産投資に流用すると、懲戒処分の対象となることも。また、本業と同業種の企業や競合他社で勤務すると「競業避止義務」に違反することになるので、やはり懲戒処分の対象となる可能性があります。注意しましょう。

不動産投資がどのラインから副業となるのか、明確なラインがあるわけではありません。

ただ、不動産所得に関しては確定申告が必要で、所得税の計算が「事業的規模」かそうでないかによって取り扱いが違ってきます。事業的規模の目安は5棟10室で、戸建て住宅なら5棟、区分マンションやアパートなら合わせて10室以上運営していると事業的規模と判断されます。この基準を、副業かそうでないかを分ける基準と考えても良いでしょう。

また、業務量を基準に考えることもできます。たとえば、入居者募集や清掃などを含めた管理を専門業者に委託していれば、日常的な労働が発生しません。この状況なら本業に支障が出ないため、株式投資などの金融商品を購入する資産運用と管理の手間は大差なくなります。

入居者募集やリフォーム工事、清掃などの管理業務を自分でこなすようなら、副業と考えた方が良いでしょう。できれば自己判断せず、会社に相談して始めることをおすすめします。

サラリーマンを続けながら不動産投資を始めることには、大きなメリットがあります。最大のメリットは、属性(金融機関が融資の返済に影響すると判断する個人の条件)が良い状態で融資が受けられるということです。

不動産投資以外にある程度の年収があれば返済が滞る可能性が低いと判断され、融資が受けやすくなります。属性の良し悪しは融資上限額の判断や利率の決定にも影響するので、少しでも属性の良い状態で融資審査を申し込むことがとても重要です。

また、不動産投資とは別に収入の柱があると思えば、精神的に安定する人が多いのではないでしょうか。空き室があってもそれほど深刻にならず募集を続けられるので、むやみに安い家賃で契約して損をするようなリスクも抑えられます。

サラリーマンが不動産投資をする際、ぜひ心がけていただきたいのが「本業に支障が出ないようにする」という点です。決まった給与を受け取っている以上、仕事のクオリティを落とすことは許されません。夜中までDIYリフォームをしていて、業務時間中に眠くなるといったことは避けましょう。

かといって管理会社に任せっぱなしになって、自分の物件について何もしないという場合も問題です。重要な判断は自分で下すようにし、定期的に物件をチェックして現状をしっかりと把握しておきましょう。

不動産投資は比較的ローリスクで安定した収入を得やすい投資なので、サラリーマンの副業に適しています。保険や年金の代わりに不動産投資を始めるという人も少なくありません。

サラリーマンの属性を生かしてできるだけ有利な条件で融資を受け、不動産投資を成功させましょう。