不動産投資は比較的失敗しにくい投資です。だからといって、勉強もせずに根拠のない自信だけで突き進んでしまうと、大きな失敗をするということも珍しくありません。
この記事では、実際にあった失敗例を紹介しながら、その事例から学び、失敗しないための方法について解説していきます。失敗を避けるために注意すべき点を理解して、賢く不動産投資に取り組みましょう。
目次
「初心者によくある不動産投資の失敗例①管理会社に経営を丸投げ」
不動産投資の初心者によくある失敗として、管理会社に経営全てを丸投げしてしまうということがあります。
完全に任せっきりであったため、管理会社が客付け活動などの仕事をおろそかにしていたことに気がつかず、いつまでも入居者が決まらなかったなどの事例があります。業務自体は管理会社に任せたとしても、その仕事が適切に行われているのかどうかを確認し、状況に応じて改善していくのはオーナーである自分自身の役目なのです。
また、"悪質な"サブリース会社に経営を任せたために、トラブルが発生してしまうというケースも多いです。家賃保証額があることで、サブリース契約を選ぶ人も少なくありませんが、数年ごとに家賃の見直しがされるため契約時から大幅な減額となることや、中途解約を申し出られてしまうこと、倒産してしまう可能性もあるので、契約時にはサブリース会社が信用できる会社であるのかどうか見極める必要があります。
こういった失敗を引き起こさないためにも、物件の状況や管理会社の仕事状況を把握しておき、問題があればすぐに対策が取れるようにしておきましょう。
「初心者によくある不動産投資の失敗例②自己資金ゼロで購入」
自己資金がゼロの状態で物件を購入し、失敗してしまったという事例も多く、借金額は大きければ大きいほどリスクとなります。
空室や家賃の滞納、災害や事故、急な修繕や家賃の下落といったリスクに対応できる自己資金がないまま、経営を行っていくことは非常に危ないのです。もし、突然多額の出費があったとしても、ローンの返済は毎月していかなければならず、待ってはくれません。また、借金額が大きいほど、金利が上昇した時の返済額も増加するため、一向に元本が減っていかずに苦しむといった失敗例もあります。
また、先の見通しや返済計画をしっかりと立てていなかったことから、資金繰りが苦しくなって、最終的には物件を手放すことになるというケースも珍しくありません。営業マンやコンサルタントの「〇〇○円程度のローンであれば全然心配はありません。」などといった言葉を全て信じきってしまわずに、余裕を持った返済計画を立てておくことが大切です。いいことばかりの話に遭遇した時は一度立ち止まって、よく考えてみましょう。
「初心者によくある不動産投資の失敗例③物件の安さだけで購入」
物件の安さだけにつられて購入し、失敗してしまうというケースも多いです。購入前に物件の状態や物件価値を調べることなく安さだけで購入すると、空室に悩まされたり、シロアリ被害や傾きがあったなどで多額の修繕費がかかってしまったりと、後から苦労をすることがあります。
一見お得に見えるような安い物件には、必ずその価格がついた理由が存在します。目先の安さだけにつられずに、長期的な目を持った見極めをすることが大切です。
「初心者によくある不動産投資の失敗例④利回りの高さだけで購入」
初心者が選んでしまいがちな、高利回りの物件にも注意が必要です。
10%や15%などの利回りが高い物件のほとんどは地方郊外にあり、空室のリスクも利回りと比例して高くなります。いくら利回りが高い物件であったとしても、人が集まらず需要のない地域に物件を持っていても意味がありません。たちまち赤字となり、最終的には数年で売却というケースも稀ではないのです。さらには、その売却額が購入時より、かなり落ちていたということもあります。現在だけでなく、これから10年20年後の需要までを考えてから購入するようにしましょう。
「不動産投資で失敗しないための方法」
不動産投資で成功したいなら、様々な失敗の例から学び、どのようなことに気をつけるべきなのかを深く理解しておかなければいけません。
管理会社とのコミュニケーションをおろそかにしない
自分が経営者であるという"意識"は常に忘れてはいけません。入居者側の目線に立って、住みたくなるような物件の環境を整えておくために、管理会社と上手くコミュニケーションをはかりましょう。
自己資金を確保しておく
自己資金を確保しておく
返済計画をしっかりと立てる
ローンの返済が追いつかずに物件を手放さなければならなくなり、結果的に大きな損失を出してしまうということも、返済計画をしっかり立てておけば防止できます。不動産投資は長い期間で結果を出していくものなので、収支のシミュレーションも15~20年といった長期スパンで考えなければならないのです。
物件の安さや利回りの良さだけで購入しない
長期スパンの不動産投資では、目先の利益ばかりを見ていると、後で痛い目に遭うことも多いです。安い物件や利回りの良い物件のリスクを理解して、正しく物件を選ぶようにしましょう。
まとめ
不動産投資は、他の投資に比べて低リスクの投資ではあるものの、勉強を怠るとやはり失敗してしまいます。成功例を参考にするのも良いですが、失敗例を参考にすることで反面教師として失敗しないための対策を考えることができます。最大限に不動産投資のメリットを享受するためにも、失敗例も勉強しておくようにしましょう。