不動産投資をするならまず物件を購入しなければなりませんが、そこで問題となるのは購入する物件のエリアです。
地価が高く物件価格も高くなりやすい都心に比べ、比較的手の届きやすい地方物件。そこには意外にたくさんのメリットがあります。こちらでは地方物件の不動産投資で成功するコツをご紹介していきます。
目次
地方の不動産投資も視野に入れて好条件の物件に出会おう
不動産投資初心者は、確実に人口が多く入居者を確保しやすい都心に目が向きがちです。たしかに、都心は空室になるリスクが地方に比べて低いといわれています。
しかし、その分、都心は地価が高く、物件の価格を抑えて購入しなければ利回りが確保できません。そのため条件に合う物件が見つけられず、いつまでも物件を眺めて購入に踏み切れない人もいます。
そんな人は、地方の物件にも目を向けてみましょう。意外にすぐ、好条件の物件に出会えるかもしれません。
エリアを分けて不動産投資すると災害リスクが減る
地方物件で不動産投資をすると、エリアを分けて複数の物件を運用するということも可能になります。エリアを分けると、自然災害対策になります。
たとえば、大きな地震が起こった場合、同じエリア内で複数の物件を持っていると両方が被災してしまうかもしれません。エリアを分けていれば1軒が被災しても、残りの物件の運用である程度、家賃収入が確保できるのでリスクが抑えられます。
ただし、空室リスクに対する対策は非常に重要です。新しいエリアに投資する際は、都度、需要の有無を確認して投資可能なエリアであるかを判断しましょう。
地方なら競合が少なく利回りが高い可能性もある
地方の物件を視野に入れれば、地価がぐっと抑えられるため、物件価格が低く利回りが高い物件が見つかります。たとえば、2020年の地価公示価格は、都道府県別に見ると次のようになります。
1.東京都 116万950円/平米
2.大阪府 33万6,459円/平米
3.京都府 26万6,065円/平米
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45.山形県 3万2,634円/平米
46.青森県 3万146円/平米
47.秋田県 2万4,994円/平米
このように、都心と地方では地価が大きく違ってくるので、収益物件の価格もまったく違ってきます。表面利回りは年間の家賃収入を物件価格で割ったものですから、単純に物件価格が低ければ、利回りが高くなるわけです。
もちろん平均賃料も地方のほうが安くなりますが、家賃の違い以上に地価の違いが大きいので利回りが違ってきます。物件価格が低いということは投資総額が抑えられるので、毎月の不動産投資ローン返済額も抑えられ、リスクの低減にもつながります。
地方の不動産投資をするデメリット
もちろん、地方の不動産投資には、メリットだけでなくデメリットも存在します。
一つは人口が少ない地方だと賃貸需要自体が少ないことです。都心なら多少駅から遠くても家賃を抑えれば借りたい人が見つかりますが、地方だと少し駅から離れただけでまったく借り手が見つからないというケースも珍しくありません。ニーズがあるかどうかは、購入前に必ず厳しくチェックしましょう。
土地勘がないエリアで賃貸ニーズを正しく見極めるというのは難しいことです。土地勘があれば物件を見ずに購入を決めるということもあり得ますが、そうではない地方の物件を買うなら、一層内見に力を入れましょう。物件そのものの状態はもちろん、周辺環境や空室率、肌で感じる治安などもしっかりとチェックしておくことが大切です。
また、建物の償却期間が終わって物件を売却しようと思っても、流動性が低いためなかなか売却できないことがあります。そのため地方の物件では、都心の物件よりもさらに出口戦略(売却時のプラン)が重要となります。
地方の投資物件選びで気をつけたいポイント
地方の投資物件選びを成功させたいなら、特に次のようなポイントに注意しましょう。
信頼のおける管理会社を見つける
マンションの資産価値は管理で決まるともいわれます。常に物件の状態をチェックできない地方であれば、より一層、その管理を任せる管理会社が重要いなります。客付けに強く、迅速なトラブル対応をしてくれる、管理実績の豊富な管理会社がおすすめです。どんなに頼りになる管理会社でも任せきりにするのではなく、こまめに連絡を取って定期的な管理状況の報告をしてもらいましょう。
需要の根拠があるエリアを選ぶ
地方の場合、ニーズを見極めないと空室リスクが高くなるので危険です。たとえば、学生の多い大学や従業員の多い企業があるなど、「これがあるから需要がある」という根拠があるエリアを選びましょう。
ただ、1つの企業や大学に依存した地域を選ぶと、そこが移転したり潰れたりしたときに、需要がまったくなくなるというリスクが生じます。複数の根拠があるエリアを選ぶと安心です。
駐車場の有無
地方では車の所持率が高く、夫婦でそれぞれ車を持っているという人も少なくありません。そのため、駐車場がついていない物件だと途端に需要が下がってしまします。できれば1室につき2台以上の駐車場が確保できる物件、少なくとも1室に1台の駐車場がついた物件を選びましょう。
まとめ
地方都市の中には、人口が増加傾向にあり安定した需要が期待できるエリアも存在します。
都心だけにこだわらず、広い視野を持つことで好条件な物件との出会いが得られるかもしれません。検討してみましょう。