・マンション投資物件を買ったけど思ったほどの利益が出ない
・ある程度、運用したので、そろそろ出口戦略として物件を売却したい
など、マンション投資をしていると必ず物件の売却を考えるタイミングがやってきます。
ただ、不動産はさまざまな要因で売却結果の変わる財産です。
いつ売るかによって売却価格や不動産の売りやすさが変わってくるので、今回はマンション投資物件の売り時の見極め方をお伝えします。
目次
マンション投資物件を売るときは相場状況をチェックしよう
マンション投資物件の売却タイミングを探っているときに重要なのが、不動産の相場を調べることです。不動産の価格は需要と供給で変化するため、マンション投資物件を良い条件で売却したいなら、不動産投資物件の相場を定期的にチェックして、不動産が高値で売買されているタイミングに気付く必要があります。
とはいえ、マンション投資物件を売るために毎日不動産情報サイトを眺めているわけにもいきません。そこでおすすめしたいのが、国土交通省によって調査・公表される「地価公示」や「不動産価格指数」を確認すること。年や月単位でマンション投資物件がある地域の物件が高騰していれば、売り時に気づけるでしょう。
建物の築年数から売却タイミングを見極める
築25年まではいつでも売り時
不動産は、基本的に築年数の新しいものほど高く良い条件で売れる資産です。
ただ、新築や築浅で買った投資物件をすぐに手放してしまっては初期投資を回収できないので、「築25年までに手放す」ことを一つの目安にすることをおすすめします。築25年程度であれば、経年劣化していても十分な住宅性能を維持できている物件が多いからです。 また、築年数がある程度新しいと、物件の購入者が住宅ローンを利用しやすいという理由もあります。
築25年を越えると売却難易度が上がる
一方、マンションの築年数が25年を越えると、売却難易度が上がってしまう点には注意が必要です。
築年数が古くなればなるほど購入者側は住宅ローンを利用できなくなり、リフォームや補修等の整備にかかるお金も増えていくため、売り時を逃すと売りたくても売れない物件になってしまいます。
集合住宅であるマンションの建て替えや解体には、権利者の同意が必要です。マンションを一棟丸ごと所有している場合はともかく、ワンルームの所有だと他の住民が建て替えや解体を拒否する場合もあるので、マンション投資物件は売れなくなる前に手放す必要があります。
周辺環境の変化を察知して売却を決める
・駅が再開発できれいになる
・近くに大きな商業施設ができる
・住みやすい街として雑誌等で紹介された
・大学のキャンパスや企業の工場が移転する
など、人の流れが大きく変化するときは、マンション投資物件の売り時です。
再開発など地価に良い影響が出る場合、「早目に人気の出るエリアの物件を買いたい」という需要が生まれるため、マンション投資物件をそれまでよりも高い金額で売却しやすくなります。
逆に、地価が下がったり賃貸物件の需要が落ちたりするような周辺環境の変化が起きるときも売り時です。たとえば、大学生向けのワンルームマンション投資をしている場合、キャンパスが移転すると大学生の入居者が入ってこなくなります。入居率が下がり、儲からない物件になってから売却を始めると不利なので、マイナスの変化がある場合は早めに売却を始めましょう。
大規模修繕の前に売却する
マンションは10年から15年の周期で設備が劣化してくるため、各部屋のオーナーから毎月集めた修繕積立金を使って、「大規模修繕」と呼ばれる大がかりなメンテナンスを行います。
ただし、集合住宅であるマンションの大規模修繕費用は、数百万円以上。大規模修繕工事が終わった後は、積み立てた予算が大幅に減り、次回の大規模修繕までに必要額を貯められるか分からない状態になってしまいます。大規模修繕後の物件は投資家にあまり注目してもらえないので、マンション投資物件の売り時を悩んでいるなら、大規模修繕の前に売却すると良いでしょう。
ライフステージの変化に応じて判断する
・生前に財産を整理して相続税の節税をしたい
・離婚することになった
など、ライフステージの変化で不動産を売ることになったら売り時を考える必要はありません。
マンション投資は、あくまでも収入や資産を増やして人生を豊かにするためのもの。「無理をしてでも物件を持っていた方がお得だから」と売却を拒むより、不動産を手放して人生の選択肢を広げた方が良い場合もあるからです。
まとめ
マンション投資物件の売却タイミングは、不動産が高く売れるとき、売却価格が下がる前、やむを得ないときのどれかです。
「相場が上がっている」「賃貸需要が伸びるような周辺環境の変化がある」といったタイミングで売ると得をしますし、「築25年を越えて不動産の需要が下がる前」「大規模修繕の前」に売却すると損失を避けられます。
定期的に不動産市場や都市の開発状況をチェックして、物件の売り時を逃さないようにしましょう。