不動産投資は、知識のない一般人と専門知識を持った不動産業者がやり取りをするため、構造上どうしても投資家側がだまされやすくなります。
そこで重要なのが、投資について第三者から客観的な意見をもらうセカンドオピニオン。
今回は、不動産投資の失敗リスクを減らすために役立つ、セカンドオピニオンの重要性をお伝えします。
目次
不動産投資のセカンドオピニオンの内容
不動産投資のセカンドオピニオンは、これから取引をしようと思っている不動産会社以外の相手から、投資や不動産選びに関して意見してもらうことです。
具体的には、
- 不動産業者から紹介されている物件に怪しいところはないか
- 儲け話にのめり込んでリスクを軽視してしまっていないか
- 不動産業者の対応は妥当なのか
- そもそも相談中の不動産業者は信頼できるのか
といったことを相談します。
なお、どうして不動産投資でセカンドオピニオンを受けた方が良いのかというと、基本的に「現在商談中の不動産業者」から、物件に関する客観的な評価やリスクについて詳しく聞き出すのが困難だからです。
不動産業者は、投資物件を仲介したり売ったりすることで利益を出しています。自分や会社の売上がかかっている以上、営業マンは「この物件は他の業者で買った方が良いですよ」「この投資物件は儲かりませんよ」と思っていても口には出せないので、投資物件の評価は利害関係のない第三者に聞いた方がわかりやすいのです。
また、「投資するかどうかはセカンドオピニオンに相談する」と決めておけば、一旦話を持ち帰って冷静に判断できるため、怪しげな儲け話に飛びついてその場契約してしまうという投資の良くある失敗も回避できます。
不動産投資のセカンドオピニオンで防げるトラブル事例
不動産投資のセカンドオピニオンで防げるのは、以下のようなトラブルです。
- 利回りや必要経費を計算すれば赤字になると分かる物件を良く考えずに購入した
- サブリースの家賃保証が定期的に見直されることを知らずに契約し、数年後、家賃収入が減って困っている
- サブリースの会社が倒産・契約打ち切りを突きつけてきたため、自分で物件を管理できず、空室とローンだけが手元に残された
専門家であれば「投資をしたら損をするな」と判断できる物件も、知識がないとすすめられるままに買ってしまうというケースは少なくありません。
また、業者が部屋を借り上げてくれるため、空室でも家賃が入ってくるサブリース契約は、メリットがある分デメリットも多く、うまく運用するには知識が必要です。
セカンドオピニオンは、知識があれば避けられるリスクの高い投資話を、遠ざけるために役立ちます。
不動産投資にセカンドオピニオンを利用するメリット
不動産投資でセカンドオピニオンを利用するメリットは、投資の知識不足を埋められることです。
専門知識を持った信頼できるセカンドオピニオンがいれば、投資初心者でも明らかに損をする物件やリスクの高い契約への投資、業界でも有名な悪徳業者との取引を回避できます。
「セカンドオピニオンに相談する」と決めておくことで、目の前にうまい儲け話がきたとしても、客観的な視点で冷静に判断できるようになるのもポイントです。
不動産投資のセカンドオピニオンにかかる費用
不動産投資のセカンドオピニオンにかかる費用は、相談する相手次第です。
セカンドオピニオンを専門的に行っている会社もありますが、相談料は仲介手数料のように法律で上限額が決まっているわけではないため、その都度料金を確認する必要があります。
セカンドオピニオンを提供している会社にも品質や相性の差があるので、まずは単発で相談し、サービスに満足できたら継続的に利用すると良いでしょう。
自分に合った不動産投資のセカンドオピニオンの探し方
不動産投資のセカンドオピニオンを探すときは、不動産投資を長年行っており、黒字や実績を出している不動産業者に相談することが重要です。
不動産投資の悩みや疑問を解消するためには、不動産と投資両方の専門知識が必要になってきます。身内の人間や人づてに知り合った一般人はもちろん、弁護士や税理士といった専門職でも、相手に不動産投資の知識がなければ参考になる意見はもらえません。
不動産投資や売買に関するアドバイスを行っている企業の資料請求をしたり、セミナーに参加したり問い合わせをしたりして、話しやすい担当者のいる相談先を見つけましょう。
まとめ
不動産投資の知識があってもなくても、投資の可否を一人で判断すると、物件選びに失敗したりだまされたりするリスクがあります。
そこで重要なのが、取引をする不動産業者と利害関係のない第三者から、セカンドオピニオンをもらうことです。
専門知識や投資の経験があるからこそ役に立つ意見や客観的なアドバイスをもらえるので、セカンドオピニオンを探すときは、不動産投資で実績を出している不動産業者の中から自分に合った相談先を探しましょう。