マンション投資を仲介している業者の中には残念ながら自社の利益を最優先し、投資家をカモにしている怪しい業者も存在します。中には最初から不動産投資家を騙すつもりで近づいてくる詐欺師もいるので、注意しなければなりません。

しかしこれらの怪しい業者には、いくつかの特徴があります。しっかりと見極める力をつければ恐れる必要はありません。危険な業者が持つ特徴には、どのようなものがあるのでしょうか？　ご紹介していきます。

大きなお金を動かすマンション投資には、トラブルとなる事案も少なくありません。よくある詐欺やトラブルの事例には、次のようなものがあります。「詐欺」と書いていますが、完全に詐欺と言い切れない微妙なケースも多いので、注意してください。

空室保証詐欺

投資物件が空室になった場合、最低額の家賃収入を保証するというものです。比較的大手の不動産会社の中にも、こういった制度を用意している業者があります。

実際に当初数年は空室保証料を支払う業者も多いのですが、空室が続くと継続契約を打ち切ったり、保証額を減らしたりしてくることがあります。口約束をうのみにせず、契約書の隅々までしっかりと目を通さなければなりません。

利回り詐欺

利回りとは、物件価格に対する年間家賃収入の割合です。周辺の平均家賃よりも家賃設定の高い物件を紹介することで、利回りを高く見せかけるという手口です。平均家賃を大きく上回る設定では借りてもらえないので家賃をすぐに下げることになり、予定していたキャッシュフロー（収入と支出を含めたお金の流れ）が得られずローンの返済に困る可能性があります。

物件を購入するエリアの賃貸需要や平均家賃は、必ず自分で確認を取りましょう。路線価などの土地の価格や建物の資産価値も調べておくと、いざというときに売却するという選択肢も検討できます。

手付金詐欺

契約書を交わす際、多額の手付金を要求する手口です。実際には不動産の所有権を移転しません。手付金だけをだまし取られてしまいます。契約先の業者についてしっかりと調べておき、怪しい業者に現金を渡さないことが何より大切です。

これらの手口に加え、偽物の小切手を渡してきたり測量を行っていない物件（登記できない）を売って取得できなかったりするトラブルもあります。結婚をちらつかせて物件の購入を促すデート商法などにも注意が必要です。

マンション投資は節税にも役立ちますし、保険代わりにもなるなどたくさんのメリットがある投資手法です。リスク管理の面でも優秀とされています。しかし投資である以上リスクがないわけではありません。

通常の物件購入の際は空室リスクや家賃下落リスクを見極め、リターンとの兼ね合いで決定します。

しかし悪徳業者は一刻も早く物件を売りたいので、メリットしか説明しません。投資の世界に絶対はないので、特に「絶対儲かります」「損しません」などという言葉が出てきたら要注意です。決して信用してはいけません。「将来的に値上がりする可能性がある」といった不確かな内容をさも信ぴょう性がありそうに言ってきた場合も、まず疑ってください。

まともな業者なら相手の都合を考えるので、勤務先や勤務時間中の携帯電話などに何度も電話をかけるような真似はしません。電話がかかってくるだけなら詐欺とは言い切れませんが、きちんと利益の出る優良物件なら焦って契約を促さなくても売れます。

特に断ってもリストから外すよう言ってもしつこく電話がかかってくる場合は、詐欺に近い内容だと考えましょう。

怪しい不動産業者は、実際には売るつもりのない物件や架空の物件をサイトに掲載していることがあります。相場より極端に安かったり、利回りがよかったりする物件があれば、それはおとり広告かもしれません。

おとり物件を購入しようと問い合わせすると、「つい先ほど決まったので」などといって別の物件を勧められます。おとり広告は明確な宅地建物取引業法違反なので、そういった業者は避けましょう。

不動産投資では多額の資金を動かすので、取引先選びにも慎重になる必要があります。「あれ、さっきといってることが違うな」「矛盾があるな」など、不安を感じたらまずはすぐにその業者の口コミや評判をチェックしましょう。

業者のサイトだけでなく、Q&Aサイトや掲示板などその業者と利害関係がないサイトにある情報を調べてみてください。

「ほかの人も検討しているから」「この物件は条件がよいので、すぐに売れてしまうから今しかない」「この値段になるのは今日だけ」など、契約を焦らせるような場合はさらに注意が必要です。断ってもあまりにしつこい場合は、国民生活センターや警察に相談しましょう。

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