マンション経営をするにあたって、管理会社を利用するかどうかは重要なポイントの一つです。適した会社を選ぶためにも、管理会社について知っておきましょう。
この記事では、管理会社の役割やメリット・デメリット、選び方などをご紹介します。ぜひ、マンション経営の際に役立ててください。
マンション管理会社の役割とは
マンション管理会社にはさまざまな役割がありますが、大きく「入居者の管理」と「建物の管理」の2種類に分けられます。
入居者の管理とは
入居者の管理としては、入居時や退去時の手続き、家賃の集金、家賃滞納時の対応、クレームや要望への対応などが挙げられます。
継続的に発生するものやノウハウがないと対応しづらいものがたくさんあり、オーナー自身で対応するにはかなりの手間や時間がかかる業務も多いです。
建物の管理とは
建物の管理には、共用部分の清掃や電球交換などの簡単なものから、退去時のクリーニング・リフォームの手配、さらには長期修繕計画の提案など専門的なものまでが含まれます。
入居者の管理・建物の管理ともに、管理会社によってどこまで請け負ってくれるかが異なるので、事前にしっかりとチェックしておきましょう。
マンション管理会社を利用するメリット
マンション管理会社を利用することにはさまざまなメリットがあります。ここでは、大きく3つのメリットをご紹介しますので参考にしてください。
管理の手間が省ける
まず最大のメリットは、何と言っても「手間が省ける」ことです。特にマンション経営のほかに本業のあるオーナーであれば、すべての管理を自身で行うのは体力的・時間的に厳しいものがあります。
管理会社に委託すれば、オーナー自身の負担を軽減できるほか、スムーズで適切な管理ができるようになります。
上手くトラブルに対応してくれる
マンション管理会社はトラブル対応の経験も多く、適切な対処を心得ています。クレームのほか、設備故障などのトラブルや家賃滞納など、オーナー自身では対応が難しい問題もスムーズに解決してくれる可能性が高いです。
マンション管理のノウハウがある
特に、初めてマンション経営をするオーナーであれば、入居者募集から入居の手続き、入居中のクレームや修理依頼への対応、契約更新、退去時の手続きやクリーニング手配まで多岐にわたる業務を知識やノウハウなく自身で行うのは難しいでしょう。
手間の問題だけでなく、トラブル防止や入居者の満足度向上につながるスムーズな管理をするためにも、管理会社の持つノウハウが役立ちます。
マンション管理会社を利用するデメリット
マンション管理会社を利用することには、デメリットといえるポイントもあります。利用するか否かを的確に判断するためにも、メリットとデメリットの両方をしっかりと把握しましょう。
相応の費用がかかる
自分ではできない仕事や難しい仕事を委託するわけなので当然ではありますが、マンション管理会社を利用するにはそれなりの費用がかかります。
費用を極力かけずに手間暇を費やすのか、費用を払う代わりにメリットを享受するのか、自身の考えや物件に合った方法を考えましょう。また、利用する場合にはいくらまで費用をかけられるか考えておくことも大切です。
管理会社の選定に失敗するリスクがある
マンション管理会社には多様な会社があり、オーナーとの考えが合わない場合には、無用なトラブルを招いてしまう可能性も考えられます。
選定の際には「近くの会社だから」「大手企業だから」などの理由だけで安直に決めるのではなく、どのような会社なのか、自身のスタンスにそぐうかなどをチェックすることが大切です。
マンション管理会社の選び方
先ほどもお伝えしたように、マンション管理会社を選ぶ際には細心の注意を払う必要があります。ここからは、具体的な選び方のポイントを5つご紹介します。
その1:業務内容に不足がないかチェック
まずは委託したい内容を検討した上で、たとえば、仲介と管理の両方を担ってくれるのか、メンテナンス計画の提案などコンサルティングもしてくれるのかなど、ニーズに合った業務内容かどうか確認しましょう。
その2:管理費が相場とかけ離れていないかチェック
管理費は、一般的には賃料の2~7%と言われています。極端に高くないかはもちろん、極端に安い場合も何か相応の理由がないかなど、事前に確認することが大切です。
その3:集客力があるかチェック
入居率を上げるためにも集客力は重要です。店舗数が多い会社や管理物件の多い会社はその分集客力もある可能性が高いので、一つの目安としてみてください。
その4:物件のある地域に詳しいかチェック
物件のある地域の客の傾向がわかっていれば、発生しやすいクレームなどについて事前に対策することもできます。地域に詳しいかも重要なポイントといえるでしょう。
その5:トラブルなどに早急な対応をしてくれるかチェック
トラブル対応の早さは入居者の満足度に直結します。定休日にも対応してくれる緊急窓口などがあればベストといえます。また、物件へのアクセスのしやすさにも注目しましょう。
マンション管理会社の委託方式
管理会社への委託方式には、「全部委託」と「一部委託」があります。
全部委託は、その名の通り管理業務のすべてを委託する方式です。その分、費用はかさみますが、手間もかなり省けます。すべてといっても、管理会社によって仲介も行うか、コンサルティングも行うかなどは異なるので、業務内容はしっかり確認しておきましょう。
一部委託は、簡単な業務をオーナーが、メンテナンスやクレーム対応など専門的な業務を管理会社が行うなど、一部の管理業務のみを委託する方式です。全部委託と比べると費用を抑えられるメリットがあります。
自身のニーズや物件・予算に合わせて、適切な委託方式を選びましょう。
まとめ
管理の手間を大きく省いてくれるマンション管理会社は、マンション経営の強い味方です。
マンション経営専業のオーナーであれば自身で管理を行うことでノウハウを培うのも良いですが、特に、ほかに本業のある方は管理会社に委託することをおすすめします。今回の記事を参考に、自身のニーズや考え方に合わせて、最適な管理会社を選んでください。