マンション投資における修繕費の重要性と内容別の費用・時期の目安

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マンション投資における修繕費の重要性と内容別の費用・時期の目安

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「マンションの資産価値は管理によって決まる」という言葉があります。壊れたまま放ってある建物やゴミが散らかっているような建物に、住みたいと思う人はあまりいないはずです。

マンションの修繕や管理は、オーナーの重要な仕事。それらの必要性や、費用の目安などについてまとめました。

「割れ窓理論」という言葉をご存じですか?

アメリカの犯罪学者が提唱した理論で、窓の割れを放置すると誰も注意を払っていないことの象徴となり、他の窓も割れていくという考え方です。

ゴミが散らかっていたり植栽が荒れたままになっていたり、建物の傷みが放置してあったりすると、マンション全体の治安が悪化する傾向にあるといわれており、清掃管理や修繕は魅力的なマンションの維持に欠かせません。

マンションの建物は築年数が経過するに従って傷んでいきます。表面にできた小さなヒビ(クラック)から水が浸入すると、鉄筋コンクリートの鉄筋を錆びさせ、体積が増えて内側からコンクリートを損傷させます。「爆裂」と呼ばれる現象です。

爆裂によってコンクリート片や外装のタイルが落ちると、通行人にケガをさせる危険もありますし、放っておくと損傷がどんどんひどくなっていきます。そのため、ヒビを見つけたらなるべく早い段階で補修しなければなりません。そのほかの不具合も、早めに対処することで工期や費用の負担を最小限に抑えられます。

マンションの修繕費は、規模や目的によって主に次の3つに分類されます。

大規模修繕

新築から10年を目安に、約10年ごとに必要とされる大規模な修繕工事です。工事の内容は外壁や屋根の塗り替えやコーキング(外壁とサッシや建具などの間に充填される柔軟性のある素材)の張り替え、設備の入れ替えなどさまざま。規模によって異なりますが、ある程度まとまった費用が必要です。

分譲マンションで集められる修繕積立金は、小さな不具合の修理に加えて主にこの大規模修繕に充てられます。規模によっては億単位のお金が必要となることもありますが、個人投資家が扱う一棟マンションなどではそこまでの金額にはあまりなりません。

大規模修繕の費用は事前に積み立てておくことをおすすめします。

小規模修繕

ちょっとした外壁のヒビを補修したり、共用部分の不具合を直したりといった、軽微な修繕を指します。

不具合が発見されれば管理会社から報告が来るはずですが、任せきりにしておくのではなく、できれば時おり自分でも物件を見回り、早めに不具合を発見しましょう。入居者の満足度向上に繋がり、大きな不具合の予防にもなります。

修繕予防

爆裂につながるコンクリートの不具合などは、打音検査や目視によるチェックで発見できます。定期的に検査を行い、不具合を早めに修理して修繕予防に努めましょう。トータルで負担するコストが変わってきます。

マンションの部位によって、修繕が必要となるタイミングや修繕の内容が変わってきます。

修繕部位 内容と期間、費用の目安
外壁 建物の外壁は見栄えに影響するだけでなく、建物の構造を雨風から守る存在。ちょっとしたひび割れや剥がれなどを都度修理するほか、10~15年ごとに全体を塗り替えることで建物全体の耐久性も維持できます。規模や業者によりますが、1平米あたり1~3万円が目安といわれています。一緒に錆びてきた鉄部の塗り替えも行いましょう。
給排水管設備 臭いや詰まりなどの不具合がひどくなると、取り換え(更新)や補修(更生)の工事が必要です。更新工事は1戸当たり40万円程度かかるといわれていますが、更生工事なら15万円程度で修繕できることもあります。
給水ポンプ 各戸に水を運ぶための設備で、10~15年ごとに交換が必要です。費用は70~150万円程度が目安で、5年ごとにオーバーホール(分解点検修理)をしておくと長持ちするといわれています。
屋根・ベランダ 雨漏りの原因とならないよう、10~15年ごとに防水工事を行いましょう。工法によっても費用が異なりますが、1平米あたり1万円程度かかります。

大規模修繕の必要なタイミングでマンションを手放すオーナーも多いので、中古物件を購入する際は注意が必要です。修繕費が積立できていない購入直後に多額の修繕費が発生すると、破たんの原因となることも。

できれば購入前に修繕履歴を確認するとともに、ホームインスペクション(住宅診断)を受けておくことをおすすめします。

マンション投資は目先の出費や利益にばかりに目が行きがちですが、購入後にかかる修繕費についてもしっかりと計画に入れておく必要があります。それによって、安定した運用が可能になります。