不動産投資にはさまざまな種類があり、予算や始めやすさなどもそれぞれです。ここでは、不動産投資信託やワンルームマンション投資、一棟投資、駐車場投資など、多様化する不動産投資の種類や特徴を解説するとともに、それぞれのメリット・デメリットを挙げています。自分に相性のよい不動産投資を選ぶためのヒントとしてご活用ください。

 

 

「REIT（J-REIT・不動産投資信託）」は、投資家から募った資金を不動産に投資し、家賃収入や売買益を分配してリターンを得ようというものです。不動産会社の銘柄を購入するもので、購入価格は銘柄ごとに異なります。少額から投資でき、不動産投資をするにあたっての不安要素（運用の手間・空室リスク）が少ないことから初心者が手を出しやすい投資のひとつです。

 

ただし、物件を選定したり運用したりする手間がかからない分、投資の面白みはあまり感じられないかもしれません。また、運用するためのランニングコストも差し引かれます。

 

 

 

ワンルームマンションを購入して賃貸物件として第三者に貸し出す「ワンルームマンション投資（区分投資）」は、初心者が実際の不動産に投資しようというときの最初の第一歩としてよく選ばれています。中古ならさほど高額でない物件もあり、その他の不動産投資と比べても、ハードルが低いといえるでしょう。

 

「ワンルームマンション投資」のメリットは、選択肢が豊富なことに加えて、需要が比較的多く、空室リスクが少ないことです。長期的な収益が期待できますが、その反面、立地のチョイスを間違ったり、魅力的な共用設備がなかったりする場合は不動産価値を維持できないというリスクがあります。維持管理費が比較的高く、利回りが劣る可能性も否定できません。

 

「ワンルームマンション投資」をするなら、収益性を高めるため、需要が高い都心の駅近マンションを選ぶようにしましょう。

 

 

 

マンションやアパートなど入居者やテナントが複数入っている建物を一棟購入し、オーナーとして賃貸経営することを「アパート・マンションの一棟投資」といいます。売りに出された一棟をまるごと購入するため、最初の投資資金はかなり多くならざるをえません。ローンを組む際も、最初のうちは金融機関の融資を受けにくいかもしれません。さらに、地震や火事などの予期せぬ事態があれば、大きなダメージを被ることになります。

 

しかしその一方、部屋数の多さゆえに空室リスクを最小限に抑えることができ、収益性を安定させることにもつながります。また、一棟をまるごと所有することで、建物の修繕や建て替えなどを独断で行えるのも「一棟投資」ならではのメリットといえるでしょう。

 

投資効率がよく、大きなリターンが期待できる反面、リスクも大きいのが「一棟投資」です。初心者には手が出しにくいため、ある程度不動産投資の経験を積んでからチャレンジしてみることをおすすめします。

 

 

 

「戸建て投資」とは、中古の一戸建てを購入したり、新たに家を建て貸家として経営したりすることです。立地など条件が揃えば、ある程度の需要が見込めます。さらに、家族と長期的に住むという前提で借りるケースが多いため、安定的な家賃収入につながることも魅力です。一戸建てを新たに建てる場合は、一定の要件をクリアできれば住宅ローンを組めるため、ローンの金利も抑えられるでしょう。

 

ただし、敷地と建物を1人の賃貸人に貸すという性質上、賃貸総額には限界があるため、収益性がやや劣る傾向にあります。さらに、主要な構造部に何らかの不都合が生じた場合は、その修繕やリフォームにある程度のコストがかかることを覚悟しておかなければなりません。

 

 

 

「駐車場・コインパーキング投資」は、所有している土地もしくは購入した土地を月極駐車場やコインパーキングにして貸し出すというものです。土地の購入代や駐車場への設備代として初期投資に費用がかかりますが、月極駐車場などをいったん整備してしまえば、ランニングコストがほとんどかかりません。コインパーキングの場合は、コインパーキング会社などとの契約料がかかりますが、突発的な負担が出にくいのがメリットです。ただ、土地活用が進む昨今では、駐車場の需要が高い土地を探しにくくなっています。

 

 

 

近年、不動産投資が注目を集める中で、頭金なしで不動産投資をといった宣伝文句を目にすることが多くなりました。しかし、いかに身近になったとはいえ、不動産投資には数百万を超える初期投資が必要です。

 

不動産投資をこれから始めようという初心者は、さまざまな不動産投資の特徴やメリット・デメリットをしっかり理解したうえで、まずは自分の身の丈にあった方法、自分の現状に即した投資方法を選ぶことが大切です。自分と不動産投資との相性を見極めたうえで、投資を行うようにしましょう。

 

 

 

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