「マンション投資を始めるなら、駅近物件がおすすめ」という意見を目にしたことのある方は多いでしょう。
ただし、不動産投資は人気のある物件に投資すれば成功するといった簡単なものではありません。マンション投資のリスクを下げるためには、物件の良い点も悪い点も把握した上で投資するかどうかを判断できる力が必要です。
そこで今回は、マンション投資における駅近物件の強みや、駅近マンション選びのポイントなどをお伝えします。
目次
駅近マンション投資の有利な点
マンション投資において、駅近マンション投資がその他の物件よりも優れているのは、なんといっても立地です。
通勤や通学に利用される駅の近くに住むと移動時間を短縮できるため、駅の周りには大量の人が集まります。人が集まるということは大きな需要を見込めるということなので、駅の近辺には24時間営業のスーパーや飲食店をはじめとする便利な施設・店舗も多いです。
つまり、駅近マンションは、
- 通勤・通学で駅を利用する方
- 駅周辺の便利な生活環境を求める方
の両方を入居者として取り込めます。マンション自体の住み心地とは別に、立地の良さで集客できるからこそ、マンション投資では駅近物件に投資するのがお得だとされているのです。
駅近のマンション投資のメリット
入居者を確保しやすい
駅近のマンション投資を行うメリットは、仮に住民が退去しても短期間で新しい入居者を確保できること。駅近マンションは賃貸需要が高く、物件によほどの問題がない限りはある程度、部屋が埋まります。
不動産投資では、入居者を集めて家賃を払ってもらい、受け取った家賃から不動産投資ローンの返済や維持費の支払いを行うので、空室期間ができづらい点は、投資をする側にとって非常に大きなメリットです。
資産価値が高く売却しやすい
駅近マンション投資には、将来的に物件を売却しやすいという魅力もあります。不動産の内、建物に関しては時間と共に老朽化しますし、価値も下がっていきますが、土地の価値は何十年経っても周辺環境が変わらない限り下がりません。
不動産の売買は、需要と供給のバランスで売れるかどうか、いくらで売れるかが決まります。投資した物件を10年20年と運用し、老朽化に伴って売却したくなったとき、駅近マンションなら土地の価値が高いため買い手がつきやすく、売却価格も高くなりやすいのです。
駅近のマンション投資のデメリット
価格が高く購入の難易度が高い
駅近のマンション投資を行う際のデメリットは、マンションの価格が高いこと。駅前という限られた立地を最大限利用するため、駅近物件の多くは高階層のマンションです。高階層マンションは建設費用も高額ですし、そもそも立地の良い土地自体が高いので、都市部なら駅近マンションはワンルームであっても数千万円単位の買い物となってしまいます。
不動産投資ローンは、元金に加えて金利の返済も必要です。元金が高くなればなるほど返済総額も高くなるので、駅近マンションを狙う場合、欲しくても手が出せないというケースが出てくるでしょう。
地域によっては駅近が強みにならない
たとえば、大都市など主要な駅や人口の多いエリアだと、駅近物件であることが大きな強みになりません。周辺にも同じように立地の良いマンションがいくつもあるからです。そのため、人口が多く入居者を探しやすそうなエリアであればあるほど、物件自体にライバル物件と差別化できるような魅力が必要になってきます。
駅近物件は、良くも悪くも賃貸需要が「立地の良さ」に依存しているので、駅近マンション投資をする場合は周辺環境のリサーチが必須です。
駅近のマンション投資用の物件を選ぶときはターミナル駅に注目
駅近マンション投資用の物件は、複数の路線が乗り入れるターミナル駅か、ターミナル駅まで乗換なしで移動できる沿線の駅周辺で探しましょう。ターミナル駅は利用者が多いので入居者を探しやすいですし、駅の統廃合などがあると多くの住民が影響を受けるため、都市計画の関係上駅がなくなってしまうといったリスクも低いです。
今後の駅前の開発計画にも注意しておこう
有名な駅や大きな駅の近辺はすでに地価が高いので、誰もが駅近マンション投資できるわけではありません。
そこでおすすめしたいのが、自治体の都市開発計画を定期的にチェックすること。現在は人気がなくても、都市開発によって駅がきれいになったり、駅周辺が便利になったりすると、エリアの人気が高まって地価が上がります。これから伸びる物件に投資できれば、マンション投資による利益を大きく増やせるでしょう。
まとめ
マンション投資の利益を拡大したい、出口戦略に困らない物件に投資したいと考えるなら、大きな賃貸需要を見込める駅近マンションを選ぶのがおすすめです。
ただし、駅近マンションの大きなニーズは、あくまでも周辺環境との影響で生まれています。環境次第では駅近マンションでも入居者を確保できないので、周辺地域の人口や都市の開発計画、ライバル物件の数などを調べた上で、投資する物件を決めましょう。