「マンション投資に興味はあるけど、多額のローンを背負うのはちょっと…」という方は多いです。
それもそのはず、日常生活で借りるお金は、高くても自動車ローンや奨学金といった数百万円規模の融資に限られます。マンション投資クラスになると、安い物件でも1,000万円以上、ある程度立地が良く戸数もあるなら1億円を越えることも珍しくはありません。
そこでこの記事では、マンション投資を無借金で行う場合のメリット・デメリットや、無借金投資を継続するためのポイントなどをお伝えします。
目次
借金をしなくてもマンション投資はできる
前提として、マンション投資をする際に必ずしも借金をする必要はありません。マンション投資でローンを組むのは、あくまでも手元のお金で不動産を購入できないからです。自分で住むための賃貸と違って、不動産投資で利益を出すためには物件を購入する必要があります。マンションの場合一棟購入と一戸単位での購入に分かれますが、そもそも大きなマンションは施工費が億単位になっているため、ワンルームマンションでも価格が1,000万円を越えてしまうのです。ローン以外の方法でマンション投資物件の購入資金を用意できるなら、借金をしなくてもマンション投資を始められます。
無借金でマンション投資を行うメリット
金利を支払う必要がない
無借金でマンション投資を行う一番のメリットは、金利がゼロになることです。不動産投資用のローンは、おおよそ1.5%から2%程度の金利がかかります。たった2%だと感じるかもしれませんが、マンション投資ローンはそもそもの借り入れ額が大きいです。仮に、4,000万円のローンを35年払いの固定金利2%で組んだ場合、35年間で5,566万円返済する必要があります。しかし、無借金なら1,566万円の負担を考える必要がありません。
ローンの返済に追われない
無借金でマンション投資をすれば、毎月ローンの返済に追われる心配がないというメリットもあります。ローンの滞納が続けば金融機関に物件を差し押さえられ、返済しきれなかった借金だけを背負って生活していくことになるので、ローンを組むと完済するまで常に資金繰りの悩みが頭から離れません。一方、無借金なら誰にもお金を返す必要がないので、維持費さえ確保していれば多少空き室が続いても経済的・精神的な負担が少ないです。
無借金でマンション投資を行うデメリット
無借金でマンション投資をするためには、数千万円貯めるか親族から援助を受ける必要があります。ただ、年間で貯金できる金額が150万円なら、2,000万円の物件を購入するまで13年少々必要です。高くて良い物件を狙おうとすればするほど投資の開始時期が遅れてしまいます。極端な話、定年を迎えるタイミングで預貯金を使い果たしてマンションを購入し、投資に失敗すると取り返しのつかないダメージを受けることになってしまうという点には注意が必要です。
また、無借金でのマンション投資は、ローンを組んでいれば得ていたかもしれない年数の投資経験や、投資の収益を手放すということでもあります。不動産投資だけで生活できるようにしたい、マンション投資を収入の柱にしたいと考えているなら、早めにローンを利用して投資経験を積み、投資の規模を拡大していくほうが良いでしょう。
安い優良物件を根気強く探すことがポイント
無借金でマンション投資を行う場合は、安くて賃貸需要の安定した優良物件を探し続けることが重要です。
ただし、日本は国土が限られており、立地の良い場所にはほとんどの場合建物が建っています。立地の良い物件は高くても売れるため、「安くて良い物件」が不動産市場に出てくる確率はごくわずかです。「リフォームをすれば少し家賃を上げても入居者を集められる」「防音性など強みがあり特定のニーズを持つ入居者を狙える」など、手をかければ儲かる可能性のある物件を根気よく探しましょう。
無借金のマンション投資は相続税対策としても有効な手段
無借金のマンション投資は、相続税対策としても効果的です。日本では「5,000万年の現金」と「5,000万円で買った不動産」を相続させる場合、不動産の方が税金は安くなるというルールになっています。賃貸物件ならさらに税金が安くなりますし、マンション投資物件だと住む予定がなくても家賃収入が入ってくるため、不動産を持て余してしまう心配もありません。
まとめ
マンション投資は、時間をかけて資金さえ集めれば無借金でも始められます。
ただし、非常に高額なマンション投資物件の購入資金を貯めるのは簡単ではありません。多額のローンを背負うというリスクや精神的な負担を避けられる代わりに、物件選びの選択肢が狭まったり投資開始まで時間がかかったりする点には注意が必要です。
ローンを利用したマンション投資にも、無借金でのマンション投資にもそれぞれの利点があるので、両者のメリットを比較した上で自身の投資スタイルを決めましょう。