マンション投資に興味はあるが、空室リスクがあるため手を出せないと悩む方に知って欲しいのが、空室保証というサービスです。
毎月一定の保証料を支払う代わりに、空室が出たとき家賃の一部をカバーしてもらえる空室保証を契約すれば、家賃収入ゼロという最悪の事態を回避できます。
ただし、どのようなサービスにもデメリットがあるものです。
今回は、マンション投資における空室保証のメリットやデメリット、使い方を知っていきましょう。
目次
マンション投資の際に考慮すべき空室のリスク
マンション投資における最大の問題は、空室リスクです。
マンション投資は、賃貸物件に投資して入居者を集め、家賃を払ってもらうことで安定した家賃収入を確保するという仕組みなので、空室が続くと1円の利益も得られません。どれだけ入居率が高く人気の高い投資マンションを持っていても、賃貸物件である以上入居者の入れ替わりはいずれ必ず起こります。マンション投資では、常に空室リスクへの対策を考えておく必要があるのです。
マンション投資でリスクを回避するための空室保証のサービス内容
マンション投資における空室保証は、「毎月保証料を支払う代わりに、空室が出た場合に家賃の一部をカバーしてもらえる」というサービスです。イメージとしては、保険のようなものだと考えればわかりやすいでしょう。たとえば、毎月掛け金を支払い、入院する事態になったら保険会社から入院保障が下りる医療保険と同じようなものです。あくまでも空室が出た場合の損失をカバーしてくれるサービスであり、補償される家賃は本来の金額の80%から90%程度となっています。
なお、空室保証の契約期間は、契約する保証会社次第です。2年更新制の空室保証もあれば、30年・35年保証といった長期の空室保証もあるため、投資用マンションの賃貸需要や投資の方針によって契約期間を調整すると良いでしょう。
サブリース契約と空室保証の違い
サブリース契約と空室保証の違いは、大雑把に解説すると以下の2点です。
- 入居者探しなどの不動産管理業務をどちらが行うか
- 家賃を決める権限はどちらにあるのか
サブリース契約は、空室を借り上げてもらい、入居者がいてもいなくても賃料の一部を支払ってもらうというサービスなので、入居者探しや家賃の請求業務もサブリース会社に任せられます。
ただ、不動産の管理業務を一任するため、サブリース会社の判断でマンションの家賃を変更できる規約になっていることが多いです。家賃が下がればサブリースの保証料も下がるため、契約した直後は良くても、数年ごとに収入が下がっていくケースも少なくありません。一方、空室保証は空室が出たときだけ補償してもらう保険のようなものなので、入居者探しも家賃の回収もマンションオーナーが行います。
空室保証のメリットとデメリット
・メリット
空室保証のメリットは、マンション投資の安定性を高められることです。月々の保証料こそかかりますが、空室保証を契約していれば空室ができてもある程度の収入を確保できます。また、入居者がいても最大でも賃料の80%から90%しか得られないサブリースと違って、入居者がいるときは家賃の全額が手元に入ってくるのもポイントです。家賃8万円10戸のマンションを運用する場合、手数料20%のサブリース契約なら満室でも月々の家賃収入は64万円ですが、空室保証で満室なら80万円の家賃全額を得られます。
・デメリット
空室保証のデメリットは、最大でも90%ほどの家賃しか補償されず、保証を受けるためには手数料がかかることです。極端な話、賃貸需要が高く空き室がほとんど出ないマンションなら、空室保証の利用料が無駄になってしまいます。基本的には、ある程度、空室の多いマンション向けのサービスだと考えておきましょう。また、入居者探しなどの管理業務は自分で行う必要があります。
空室保証を選ぶ際のポイント
空室保証を利用する場合は、なるべく経営が安定している企業の空室保証を選びましょう。資本金が多い、長年営業している、口コミや評判が良いなど安定性の高い企業は、契約後に倒産しサービスを受けられなくなるといったリスクが少ないからです。また、保証会社を利用すると空室でもある程度の利益を確保できるので、大きなローンを組みやすくなります。ただ、ローンの借り入れ額が大きくなれば返済の負担も増えるので、くれぐれも借りすぎには気をつけましょう。
まとめ
マンション投資のリスクが気になる場合は、空室時に家賃の一部を補償してくれる空室保証の利用をおすすめします。
入居率が高いとお金の無駄になってしまいますし、毎月保証料の支払いも必要ですが、空室保証を契約している限り家賃収入ゼロという事態を心配する必要がありません。
ただし、空室保証の補償内容は契約する会社によって違います。要不要を含めて、空室保証を契約するときは複数の会社から見積もりを取ったり、信頼できるマンション投資のパートナーに相談したりしましょう。