マンション投資をフルローンで行うメリット

自己資金を自由に使える

マンション投資をフルローンで行う一つ目のメリットは、本来なら頭金に当てるはずだったお金を自由に使えることです。
手元にお金があると、不動産投資ではできることの幅が増えます。物件のリフォームや修繕費として使えば、築古物件でも内装の新しい物件として広告を打てますし、違う物件を購入する際の頭金にすれば投資のリスク分散も可能です。数ヵ月空室が続いても、手持ち資金に余裕があれば滞納をすることなくローンの返済や管理費を支払えるでしょう。

自己資金では手を出せない高額物件に投資できる

フルローンを利用する二つ目のメリットは、レバレッジ効果を高められることです。
レバレッジとは、小さな投資資金で大きな利益を得る手法のこと。たとえば、自己資金1,000万円で不動産を購入するより、頭金1,000万円＋5,000万円のローンで物件を購入した方が、レバレッジが効くため大きな利益を手に入れやすいです。フルローンだと一切自己資金を使わないため、通常のローン利用よりもさらに大きなレバレッジ効果を得られます。

マンション投資をフルローンで行うデメリット

返済期間が長引き金利負担も大きくなる

マンション投資をフルローンで行った場合のデメリットは、返済負担が重くなってしまうことです。
フルローンだと借り入れ額が大きくなるため返済期間も長くなりますし、ローンの金利は元金に対してかかるので金利の支払い総額も大きくなってしまいます。初期費用を抑えられる代わりに返済負担が増えるので、フルローンでマンション投資をするなら無理なく返済できる金額の物件に投資しましょう。

ローン審査が厳しい

フルローンの審査は、頭金ありのローン審査よりも厳しいです。
ローンの審査では、貸したお金を返済できるかどうかがさまざまな項目でチェックされます。頭金なしだと借り入れ額も大きくなりますし、「マンション投資をするために頭金を用意した」という計画性や収入の安定性もアピールできないので、融資は受けづらくなると考えておきましょう。

フルローンを組むことができないケースもある

フルローンを組みたいと思っても、融資の審査に通らない場合もあります。
金融機関の融資を突破するためには、一定以上の「投資家本人の返済能力」と「投資する物件の担保価値」が必要不可欠です。一般的に、不動産のローンは収入の安定した公務員や大企業の正社員が有利だとされていますが、いわゆる社会的な属性の高い方でも、儲かる可能性が低く担保としての価値が不足している物件を選ぶとローンは組めません。逆に、社会的な属性が低くても、物件自体の担保価値が高いとローンを組める場合があります。フルローンを組むためには、自身の属性と不動産の担保力、両方のバランスが重要です。

ローンの審査が通らない理由とは？

不動産ローンの審査に落ちてしまう理由には、

• 完済時の年齢が高齢になってしまう
• 属性が足りていない
• 不動産の担保価値が低い

といったものがあります。
日本には定年制度があり、高齢になると収入が大きく落ち込んでしまうため、完済時の年齢が高すぎるとローンを組めません。
また、非正規雇用や転職直後、年収が低い場合もローンを組みづらいです。担保として差し押さえた場合に高く売れないマンションも、融資の対象になりません。

ローン融資を受けやすくする条件

フルローンでの融資を受けやすくしたい場合、以下のような対策が有効です。

• 大企業や公務員への転職
• 勤続年数を伸ばす
• 昇進で収入を増やす
• カーローン等不動産以外のローンを整理する
• 融資希望額を下げる
• 少額の不動産投資を成功させる

転職や昇給は誰もができるわけではないため、基本的には融資額を抑えたり、不要なローンを整理したりすると良いでしょう。また、金融機関で返済・完済の実績を作ると融資を受けやすくなります。まずは金額の安いワンルームマンション投資から始めて返済実績を積み重ね、実績ができたらより高額のフルローンを目指していくと良いでしょう。

まとめ

マンション投資は、元手がなくてもフルローンで始められます。

ただし、フルローンは融資の審査が厳しく返済負担も重いです。通常のローンに比べて、投資家本人の属性を高めたり物件の担保力を考慮したりしないと融資を受けられないので、気軽にローンの申し込みをするのはおすすめできません。

人それぞれフルローンで組める融資の上限額は違います。メリットとデメリットを分かった上で、フルローン投資をするか考えましょう。