投資物件を持ち、入居者さえ確保していれば、自らが働くことなく収入を増やせるのがマンション投資の魅力です。
ただし、ネット上の賃貸物件情報や町中にある不動産会社の店頭広告を見てもわかる通り、世の中には「なかなか借り手のつかない賃貸物件」が数多く存在します。賃貸需要のない物件に投資をしても資産は増えないため、マンション投資の成功には需要や収益性の高い物件の吟味が必要不可欠です。
そこで今回は、マンション投資を行う上で押さえておきたい、利回り・立地・間取りについての考え方をご紹介します。
目次
マンション投資を希望する方は利回りの計算は必須項目です
マンション投資を始める場合、考えた方が良いポイントの一つが利回りの計算です。利回りとは、「投資した資金に対してどれくらいの利益が返ってくるのか」を表す割合のこと。
マンション投資は、最初に数百万円から数千万円のローンを組んで家賃収入からローン返済を進めていくため、月あたりや年あたりの利益がわかりづらいという問題点があります。
極端な話、
- 家賃収入が月20万円・月々の出費が18万円のマンション
- 家賃収入が月10万円・月々の出費が5万円のマンション
を比べた場合、家賃が安くても差額の利益が大きい物件に投資した方が儲かるという知識を持っておくことが重要なのです。
また、多くの場合、マンション投資家向けの物件広告では必要経費を考慮に入れず、年間の家賃収入を物件価格で割って求めた「表面利回り」を掲載しています。表面利回りでは、最終的に手元にいくら残るのか、年間いくら稼げるのかがわからないので、マンションの投資先を比較するときは、管理費や維持費等を家賃収入から差し引いた「実質利回り」を計算しましょう。
マンション投資では自宅から遠く離れた場所でも問題はありません
マンション投資において重要なのは、空き室リスクの低い物件を押さえることです。マンションの管理自体は管理会社に委託できるため、必ずしも自宅の近くにある物件に投資する必要はありません。物件探しを行う地域を限定すると、収益性の高い物件や賃貸需要が安定している物件との出会いを見逃してしまう可能性も出てきます。
不動産は、たとえ同じ物件内でも部屋によって状態が異なる一期一会の資産です。投資をすると決めたときだけ物件探しをするのではなく、普段から良い物件がないか探すようにして、より良いマンションが出てきたときすぐに投資を検討できるように癖づけましょう。日常的に投資物件を調査・比較することで、物件を見る目を養えるのもポイントです。
個人でマンション投資用物件を探すのではなくプロを頼ることも大切です
マンション投資では、多くの場合一棟買いではなく一室ごとに投資を行います。その理由は2点。
1点目は、マンション一棟の購入ともなると莫大な資金が必要となり、個人の財力ではなかなか手を出せないこと。
2点目は、同じ立地の物件を大量に確保するよりも、ワンルームマンションを各所に持った方が投資のリスクを分散できるからです。
ただし、初めてのマンション投資物件を探す際も、投資の規模を拡大させる場合でも、個人で集められる情報には限度があります。マンション投資用物件探しだけでなく、出口戦略や適切な予算配分なども、投資のプロに相談しながら決めると良いでしょう。
物件のある場所に対しての需要を知ることは間取りが影響するので重要です
マンション投資を成功させるために必要な要素として、決して無視できないのが場所に合わせた賃貸需要の把握です。基本的には駅前など人口が多く、利便性の高いエリアをおすすめしますが、駅前エリアの物件は高価なので手を出せない場合もあります。
そのため、
- 大学が近い→一人暮らしをする学生が多い
- 子育て支援が充実している→ファミリー世帯に人気
など、エリアの特徴や住民の属性からより具体的な賃貸需要を絞り込めるようになりましょう。
その上で賃貸需要に合った間取りの物件を探すのが、リスクを抑えた物件探しをするポイントです。
場所と間取りがマッチしていれば失敗するリスクをなくせます
大学の近くではワンルームマンション、小学校や中学校の校区内ならファミリー向けの物件など、場所と間取りを対応させることで、ニーズのミスマッチによる空き室リスクをある程度回避できます。
ただし、限定的なニーズを持った物件は、何かが起きたとき一気に空室になってしまう可能性もあるため、注意が必要です。迷った場合は、幅広い需要に対応できる「立地の良いワンルーム・1LDK・2LDKのマンション」を選ぶと良いでしょう。
まとめ
マンション投資を行う場合、必要経費込みの実質利回りを計算した上で、どの場所の物件を購入するのか、そのエリアにはどういった賃貸需要があるのかを調査することが重要です。
一見、新しくきれいなマンションでも、地域のニーズに合っていなければ借り主を確保できません。ニーズの分析や予算に合ったマンション物件の絞り込みなど、個人で調べるのが難しい情報も多々あるため、マンション投資をするときはプロに相談しましょう。